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世界の富の82%が、世界人口の1%の富裕層に集中している。この暴力的ともいえる経済格差はどこに行き着くのか……

21世紀の聖書の経済学(仮題)

経済格差の時代をいかに生きるべきか

ロナルド・J・サイダー[著]

これから
出る本
米国で原書の初版が出版されてから40年以上経つが、サイダーが警鐘を鳴らした「富と貧困の格差」は、国家間においても、各国の国内においても、ますます拡大してとどまることがない。いったいこれはどこまで進み、どのような結末を人類にもたらすのだろう。

本書は、旧約時代のイスラエルにあった弱者救済の制度、イエスの言葉、初代教会のクリスチャンたちの実践など、聖書が伝える「経済」についての教えを掘り下げながら、複雑化した今日の経済社会にも活かすべき生き方と政策を論じる。

「富と繁栄は神からの祝福」と考える人々にとっては耳の痛い内容だったようで、出版当初から米国では強い批判が巻き起こった。本書にそれだけの影響力があったからこそと言える。クリスチャニティ・トゥデイ誌は本書を、20世紀で最も影響力のあったキリスト教書100選の中に加えた。

パンデミック後の世界経済においても、本書が説く、宗教の垣根を超える普遍的な「経済の考え方」は有効な道しるべとなるだろう。

Rich Christians in an Age of Hunger: Moving from Affluence to Generosity

Revised and Updated 6th Edition
by Ronald J. Sider
Copyright 1997, 2015
W Publishing Group, an imprint of Thomas Nelson

ロナルド・J・サイダー(Ronald J. Sider)

1939年生まれ。社会問題について発言と行動を続ける、米国キリスト教福音派の良心。イースタン・バプテスト神学大学(現在はパーマー神学大学)で40年にわたって神学、全体論的ミニストリー、公共政策を講じた(2019年に退任)。
1973年に、若い福音派リーダーたちとともに「シカゴ宣言」(Chicago Declaration of Evangelical Social Concern:社会問題を憂慮する福音派キリスト者のシカゴ宣言)を発し、人種差別、軍国主義、経済至上主義、社会的不平等の克服を訴えた。その後、ESA(Evangelicals for Social Action:社会的行動を起こす福音派クリスチャンたち)を創設し、長年にわたってその活動を支えている。
イェール大学で歴史学博士号を取得。ウェストミンスター大学、マローン大学、メサイア大学から名誉博士号、2014年にはイェール神学大学から、平和と正義の実現に顕著な貢献をした人物に贈られる「ウィリアム・スローン・コフィン賞」を授与された。
著書は30冊を超える。1977年に出版された本書Rich Christians in an Age of Hunger(原題のまま訳せば『飢えの時代と富むキリスト者』)は、クリスチャニティ・トゥデイ誌によって、20世紀で最も影響力のあったキリスト教書100冊の1冊に、過去50年で最も影響力のあった福音派の本の7位に選ばれた。本書は現在、第6版。これまでにドイツ語、オランダ語、ポルトガル語、日本語、韓国語、中国語に翻訳されている(2版を訳した日本語版は絶版で、2015年発行の原書第6版の翻訳をあおぞら書房が発行する)。
現在、クリスチャニティ・トゥデイ誌客員編集委員。米国フィラデルフィアに住み、言行一致の質素な生活を送っている。

➡ロナルド・J・サイダー個人ブログ(英語)
➡Evangelicals for Social Action(英語)
目次

第1部 ここまで広がった経済格差をどう考えればよいのか

  1章 飢える10億の隣人
  2章 富を積み上げる少数者

第2部 貧困と所有について聖書は何を語っているか

  3章 神と貧しい人びと
  4章 人間関係と経済正義
  5章 財産と所有についての教え
  6章 社会システムに組み込まれた罪

第3部 なぜ社会から貧困がなくならないのか

  7章 貧困の複雑な原因
  8章 21世紀の構造的不正義

第4部 それではいかに生きるべきか

  9章 シンプルなライフスタイル――個人生活
10章 助けあって生きる――コミュニティ
11章 より公正な世界をめざして――政治

主要著書一覧
Rich Christians in an Age of Hunger: Moving from Affluence to Generosity(邦訳:本書)
If Jesus Is Lord: Loving Our Enemies of an Age of Violence➡邦訳近刊はこちら
Andreas Bodenstein Von Karlstadt
Karlstadt’s Battle with Luther: Documents in a Liberal-Radical Debate (Ed.)
Christ and Violence
Completely Pro-Life
Good News and Good Works: A Theology for the Whole Gospel
Cup of Water, Bread of Life: Inspiring Stories About Overcoming Lopsided Christianity
Living Like Jesus: Eleven Essentials for Growing a Genuine Faith
Just Generosity: A New Vision for Overcoming Poverty in America
Churches That Make a Difference: Reaching Your Community with Good News and Good Works
Doing Evangelism Jesus’ Way: How Christians Demonstrate the Good News
Toward an Evangelical Public Policy: Political Strategies for the Health of the Nations (Ed.)
The Scandal of the Evangelical Conscience: Why Are Christians Living Just Like the Rest of the World?
Nonviolent Action: What Christian Ethics Demands But Most Christians Have Never Really Tried
Fixing the Moral Deficit: A Balanced Way to Balance the Budget
The Early Church on Killing: A Comprehensive Sourcebook on War, Abortion, and Capital Punishment
Just Politics: A Guide for Christian Engagement
I am Not a Social Activist: Making Jesus the Agenda
著者写真
著者近影

Photo by Peter Tobia



原書写真

原書(第6版)。邦訳は2020年12月発行予定。
予価2,600円+税


翻訳書旧版写真
原書(第2版)を訳した『餓えの時代と富むキリスト者』(1989年、聖文舎、絶版)


➡同じくロナルド・J・サイダー著
『イエスは戦争について何を教えたか』(仮題、If Jesus Is Lord)はこちら

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